千葉県がんセンターが新棟 病床拡大、温熱療法機器も


施設の老朽化に伴い、千葉県が建て替えを進めてきたがんセンターの新棟が完成した。病床数を従来に比べて3割増やしたほか、温熱療法による治療装置を県内で初めて導入。地域の中核施設としての機能を充実し、増加するがんの治療ニーズに対応する。新棟は26日にオープンし、診療を始める。森田健作知事は「患者が安心して最適な治療が受けられるよう、高度で先進的な医療サービスを提供する」と話す。現在の敷地内に建設した新棟は地上9階、地下1階。病床数は450床と従来の1.3倍に増えるほか、緩和ケア病床も53床と倍増する。手術室や外来の診察室も増やしたほか、通院しながら治療できる薬物療法センターも拡充し、患者の診療や治療をスピードアップする。高周波を患部に照射する温熱療法に使う治療装置「ハイパーサーミア」も導入した。放射線や抗がん剤治療と併用することで、高い治療効果が期待できるという。患者負担の少ない手術支援ロボット「ダビンチ」も2台に増やし、より多くの外科手術に対応できるようにする。1階には「患者総合支援センター」を設置し、相談用のローカウンターや個室を設けた。診療予約や入院生活の相談をはじめ、患者や家族の支援にワンストップで対応する体制を整えた。県がんセンターは国内3カ所目のがん専門病院として、1972年に開設。2019年度の診療件数は入院、外来合計で23万人近くに達し、県内のがん治療の中心的な役割を担っている。建物の老朽化やがん治療のニーズが多様化したのを受け、17年に新棟を着工。従来の病棟のうち西棟は取り壊し、駐車場を整備する。東棟は研究棟として引き続き活用する予定だ。飯笹俊彦院長は完成記念式典で「新棟をきっかけに、さまざまな面でステップアップしていきたい」と抱負を述べた。

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