医療スタートアップのCureApp(キュア・アップ、東京・中央)は21日、同社の禁煙治療用のスマートフォンアプリが厚生労働省の製造販売承認を受けたと発表した。病気をアプリで治療する「デジタル薬」が国内で承認されるのは初めて。今年度中の保険適用と発売を目指す。厚労省がニコチン依存症を治療するキュア・アップのアプリを21日付で承認した。このアプリは通常の医薬品のように医師が患者に処方し、患者がスマホにダウンロードして使う。患者が体調やたばこを吸いたい気持ちの強さなどをスマホで入力すると、内容に応じて「ガムをかんでください」「深呼吸をしましょう」などの助言を表示。アプリによる励ましで禁煙を続けやすくする。臨床試験(治験)で治療効果を確かめ、6月19日に厚労省から製造販売承認の内定を受けていた。デジタル薬は従来の医薬品に比べて副作用が少なく、数億~数十億円の費用で開発できる利点がある。従来は1000億円以上を要していた新薬開発のコストや期間を削減できる。ここにきて国内の製薬会社や医療機器メーカーが相次ぎ開発に乗り出している。