肺がん患者に負担少ない手術 傷は1カ所 松阪市民病院


三重県松阪市の松阪市民病院が昨年7月に、肺がん患者の体の負担を減らす「単孔式(たんこうしき)胸腔鏡(きょうくうきょう)下(か)」手術を導入して、1年を迎えた。若手を中心とした医師たちが、先進的で、高度な手技を求められる手術に取り組み、成果を上げている。同手術は患者の胸部の腫瘍(しゅよう)などに使われる。脇腹に1カ所、4センチほどの穴を開け、そこからカメラや手術器具を体内に入れ、モニターの画像を見ながら実施する。脇から背中に10~20センチほど切開する開胸手術や、3カ所ほど穴を開ける「多孔式」に比べ、神経や筋肉の損傷が少なく、患者は痛みが少なくて済み、術後の回復も早い。組織をつまむ鑷子(せっし)(ピンセット)や、つかんだり引っ張ったりする鉗子(かんし)には、柄が1本で先端が曲がった形状の器具を新たに5種導入。患部を切り取るなどの操作が可能という。国立がん研究センターで働いた…

関連記事

ページ上部へ戻る