仙台市、きょうから発熱患者に診療所紹介 コロナ第2波に備え


仙台市は30日、新型コロナウイルス感染拡大の第2波に備え、発熱患者に受診可能な診療所、個人病院を紹介する制度を7月1日に始めると発表した。宮城県と共同設置する電話相談窓口「コールセンター」で受け付け、165カ所から最寄りの医療機関を複数案内する。市医師会と連携した「仙台方式」の医療体制で、他自治体が取り組む発熱外来の開設は見送る。 市によると、発熱患者への診療所などの紹介フローは図の通り。かかりつけ医を決めている場合は、事前に電話で相談した上で受診し、いない場合にコールセンターへ連絡する。 センターは症状を聞き取り、感染の疑いが強いケースは帰国者・接触者相談センターにつなぐ。感染の疑いが弱いケースは居住地に近く、発熱時も受け入れる診療所や個人病院を紹介する。帰国者・接触者相談センターでも感染の疑いが弱ければ同様に案内する。 165カ所の内訳は青葉区52カ所、宮城野区28カ所、若林区21カ所、太白区36カ所、泉区28カ所。いずれも発熱患者と他の患者を物理的、時間的に分けて診察する態勢が整っている。 市は市医師会と連携し、診療所と個人病院にアンケートを実施。370カ所が発熱患者の受診が可能と回答し、このうち165カ所に紹介の承諾を得た。残る205カ所も紹介は望まないが、患者を受け入れる。 紹介制度は感染拡大第1波の際、発熱患者が陽性を疑われ受診できなかった例があったため創設された。発熱外来を求める声もあるが、市医師会は患者集中で感染リスクが高まる恐れ、医療スタッフ配置で通常診療が滞る危険を指摘する。 郡和子市長は定例記者会見で「発熱患者を診療する医療機関が市内には数多くある。発熱外来より、身近に診察が受けられる体制が構築できる」と説明した。 連絡先はコールセンター022(211)3883、(211)2882。

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