佐賀県唐津市と玄海町が連携し、自身の人生を振り返りながら、最期をどう迎えるかを考えるための「いきかたノート」を発行した。「生き方」「活(い)き方」「逝き方」の三つの意味を込めており、両市町の地域包括支援センターなどで計2千部を無料配布している。B5判、28ページ。前半は「人生の振り返り」「今の生きがい」「不安・悩み」「これからの希望」を自由に書き込める。「希望」は後から変わったときのために、3回まで書けるようになっている。「もしもの時のために」という項目も用意した。8ページを使い、心臓マッサージや胃ろう、点滴といった延命治療を説明。回復の見込みがなく死期が迫った場合、「生命維持のため最大限の医療」から、「延命せずに自然にゆだねる」までの4段階を選べる。これも3回まで記入できるようにした。両市町の「在宅医療・介護連携推進事業」の一環。宮崎市の「わたしの想(おも)いをつなぐノート」を参考に、医療や介護、福祉などの関係者で作った。唐津市は「単なるエンディングノートではなく、人生を振り返り、自分らしくいきるにはどうするかを考える内容。家族や親しい人と、よく話し合って書いてほしい」としている。問い合わせは、それぞれの市町の地域包括支援センター(唐津市=0955・72・9191、玄海町=0955・52・2220)へ。(渡辺松雄)