埼玉県秩父市やゼンリン、西武ホールディングスなどは18日、少子高齢化が急速に進む過疎地域である同市大滝地区で、ドローンや電動貨物車による配送など社会生活に役立つ最先端技術を住民に公開した。同市などは2021年度から、同地区で次世代交通サービス「MaaS(マース)」を使った公共交通システムや遠隔医療なども含めた「スマート社会」実現のための実証実験を開始。24年にも一部技術の実用化を目指す。最先端技術は人口約650人の秩父市大滝地区にある、秩父市役所大滝総合支所の敷地内で公開された。この日はトラックの配車計画を自動作成する技術、ドローンや電動小型貨物車による搬送の実演などがあり、大滝地区の住民約40人が集まった。同地区は高齢者比率が50%台後半と県内でも特に少子高齢化が進んでおり、最新技術を用いた配送技術は住民の利便性向上につながると期待される。今後は市内の病院や診療所、患者の自宅を結ぶ遠隔診療も模索する。