順天堂大と東海大などの研究チームは11日までに、円形脱毛症の発症リスクを高める遺伝子の一つを特定したと発表した。ゲノム編集技術で変異させたこの遺伝子を導入したマウスで、症状を再現することにも成功した。論文は国際医学誌イーバイオメディシン電子版に掲載された。
円形脱毛症は若い女性に発症例が多く、遺伝やストレスなどさまざまな要因が発症に関わっていると考えられている。
順天堂大の池田志斈教授らの研究チームは、円形脱毛症の患者と健常者を比較し、CCHCR1と呼ばれる遺伝子に変異があることを見つけた。この遺伝子の変異を、ゲノム編集技術でマウスに再現したところ、円形脱毛症に似た症状を引き起こした。毛の表面のキューティクルに乱れが生じるなどの特徴もよく似ていた。 (C)時事通信社