ドライブインでコロナワクチン接種 導入に向け運営訓練


4月以降に予定されている65歳以上の高齢者に向けた新型コロナウイルのワクチン接種に備え、岐阜県羽島郡笠松町、岐南町と同郡医師会は19日、車に乗ったまま接種が受けられるドライブイン方式の会場運営訓練を、笠松町田代の松波総合病院の立体駐車場で行った。同医師会によるとドライブイン方式のワクチン接種訓練を実施したのは国内初。接種後、経過観察のため、被接種者は現場に15分以上待機しなければならないが、同方式では他人と接触することなく車内で待つことができ、足腰が悪い人も車内で座ったまま接種を受けられるメリットがある。医師や看護師、両町の職員ら約40人が訓練に参加した。被接種者に見立てた町民が運転する車10台が所定の位置に駐車。同病院理事長の松波英寿羽島郡医師会長が考案した、車の窓に張る注射器を入れる穴を空けたビニール製の「岐阜カーテン」を各車両に取り付けた後、保健師が対象者の予診票を確認して検温。医師が予診をしてから、看護師がカーテン越しにワクチンを接種する手順で行った。対象者は経過観察のため車内で待機。意識に問題がないか調べるため、保健師が数分置きに返答を促すボードを掲げ、対象者はハンドサインで異常がないことを伝えた。ワクチン接種は集団接種と「かかりつけ医」で受ける個別接種に分けられ、各市町村で実施方法はさまざまだが笠松、岐南両町は主に集団接種を行う予定。ドライブイン方式と、公共施設を会場に行う2パターンで実施する。松波会長は「待機スペースなども要らず、医師や看護師らの分業により効率良く接種できる。訓練で見つけた課題を改善し、本番に臨みたい」と手応えを語った。

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