大阪市は1日、2021年度から日常的に医療支援を必要とする「医療的ケア児」を受け入れた保育所に対し、看護師の人件費を補助する方針を明らかにした。保育所に入所できていない待機児童の多くが障害児と医療的ケア児で、「待機児童ゼロ」を目指して受け入れ拡大を図る。市によると、医療的ケア児1人に対し、看護師1人分の人件費約550万円を補助する。市立保育所に勤める看護師の平均給与に相当し、複数人分の予算確保を目指すという。市の待機児童20人(20年4月現在)のうち、障害児と医療的ケア児が計15人に上る。医療的ケア児の受け入れには原則看護師が必要で、全国的な人材不足や人件費の負担が課題となっていた。市はこれまで、障害児を受け入れる際に必要な保育士の人件費や、教材購入費の補助などを実施。障害児の受け入れ数は195人で、19年度に比べて約2割増えたという。【野田樹】