いわきFCチーム医師・斎田さん特任教授に 順天堂大など講座開設


順天堂大と再生医療関連事業のセルソース(東京都)は、変形性関節症など運動器疾患の新規治療法を開発する共同研究講座を開設した。特任教授に、いわきFCチームドクターの斎田良知さんが就任、いわき市やいわきFCとの連携も視野に研究を進める。◆関節症治療法開発へ講座は「スポーツ医学・再生医療講座」。難治性のスポーツ外傷や障害のほか、要介護の原因となる変形性関節症などの新規治療を開発して健康寿命の延伸につなげたい考え。斎田さんによると、手術や治療薬に頼らず、体組織から取り出した細胞を使い副作用が少ないとされる「バイオセラピー」と呼ばれる治療法を採用。多血小板血漿(けっしょう)(PRP)などを活用する。PRPは血液から作られる。濃縮してフリーズドライなどの処理をすることで粉状に調製したものが「PFC―FD」と呼ばれ、バイオセラピーに用いられる。この治療法について、斎田さんは「事前に選手の細胞を取り出して培養しておけば、いわきFCの選手を対象にすぐに現場で使える」としている。PFC―FDの加工や細胞の培養などはセルソースが受託する。いわき市やいわきFCとの連携については今後、具体化に向けた協議が進められる。市は「市内で最新医療の研究が行われるのは市民の健康維持の面からも素晴らしい話。連携できることはしていき、地域の魅力向上につなげたい」としている。

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