iPS細胞使ったパーキンソン病治療、実用化に大きく迫る成果 京都大学医学部付属病院の治験


京都大学医学部付属病院は、ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した神経細胞をパーキンソン病患者7人の脳に移植した臨床試験(治験)で、ドーパミン分泌などの有効性と安全性を確認できた、と発表した。実用化に大きく迫る成果で、保険診療に向け、医療現場で使う医薬品としての製造販売承認の申請を本年度内に行う方針。■安全・有効性確認、意義大きく 今回の京都大学医学部付属病院の治験結果は、iPS細胞を使った再生医療が保険診療下で行われる治療の有力な選択肢となり得ることを示す成果だと言える。人体でもとりわけ複雑な組織である脳への移植で安全性と有効性を確認できた意義は極めて大きい。 パーキンソン病の既存の治療薬はドーパミン補充が主な目的で、神経細胞が失われるのを止める根本的な治療法はなかった。治験では全6例で移植した細胞が定着し、ドーパミンの

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