健康情報やDNAなど6万人超データ新たに提供 東北大メディカル・メガバンク


東北大東北メディカル・メガバンク機構は21日、宮城県内の調査で得た親子ら約2万組6万7450人分の健康情報やDNAなどの試料について、研究目的での利用受け付けを新たに始めたと発表した。機構は疾患の遺伝要因の解明などを目的に2013年以降、順次データ収集や公開を進めており、今回で調査対象の全15万人分の研究利用が可能となった。 データは13〜17年にかけ、宮城県内全域の約50医療機関を通じ、妊婦や夫、双方の両親や生まれた子どもの協力を得て実施した「3世代コホート調査」で集めた。祖父母や親の疾病や生活習慣が子どもに与える影響などの解明が期待できるという。 機構の栗山進一教授は「東日本大震災で被災した家族の健康状態が、子どもに及ぼす影響なども継続して分析したい」との考えを示している。 データ提供は、希望者の研究計画などを審査した上で実費を徴収する形で実施。データで個人が特定されることはないという。 機構は12年に発足し、震災で被災した岩手、宮城両県で住民の健康調査を実施。3世代調査のほか、約8万5000人の住民の健康調査を行った。

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