厚生労働省は3月23日、第164回社会保障審議会医療保険部会を開催。効率的な審査支払事務の実現を目指す「オンライン請求の割合を100%に近づけていくためのロードマップ(案)」が示され、委員の了承を得た。100%達成による最大のメリットは国民が適切な医療を受けられ、マイナポータルで確認できることだ。当日示されたロードマップでは、約3割の光ディスク郵送による請求を行う医療機関の新規適用を2024年4月に終了し、9月には原則オンライン請求へ移行するとした。23年2月に厚労省が実施した調査によると、約半数の医療機関・薬局が23年度中にオンライン請求を開始予定だ。なお、医療情報・システム基盤整備体制充実加算に関して、オンライン請求を23年末までに開始する届出を行っている場合、同年4月から12月までの間、特例により算定しやすくなっていること(要件緩和)について、約6割の医療機関・薬局に知られていないこともわかった。移行する上でのハードルとなっているのは、「やり方がわからない」「請求件数が少ない」「情報セキュリティ上の不安」「費用負担」など。部会の委員からは、「経過措置ありきで提案されているが、極力早期に100%にする強い意志の下実行が必要」などの意見が挙げられた。