心臓模型で小児手術に備え 京都の新興と国循、発売へ


スタートアップ企業のクロスエフェクト(京都市)と国立循環器病研究センターは17日、2023年をめどに3Dプリンターで作った手術支援用の心臓模型の販売を目指すと発表した。小児の手術を支援する臨床試験(治験)で有効性や安全性を確認した。21年5月に医療機器として申請し、保険適用のための手続きも進める。治験は同研究センターや東京大学病院、静岡こども病院、京都府立医科大学病院、岡山大学病院で、先天性心疾患を持つ小児20人を対象に行った。手術を担当した医師に対する調査では、事前に心臓模型で手術の手順や方針を確認することで不安が取り除かれたり手術中の判断を早めたりするなどの効果があった。小児の先天性心疾患の手術は、心臓が小さくて構造も複雑なため難易度が高い。3Dプリンターで実物大の軟らかいオーダーメードの心臓模型を作り、事前に心臓の構造を正確に理解できれば手術の成功率を上げられる。

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