手足の震えや体のこわばりが起こる難病、パーキンソン病の発症や進行に、特定の腸内細菌の増減が関わっている可能性があると、名古屋大などの研究チームが米医学誌に発表した。腸内の状態によって、病気の原因物質が神経に蓄積しやすくなると考えられる。大野欽司・名古屋大教授(神経遺伝情報学)は「パーキンソン病と腸内細菌との関係をさらに調べ、発症や進行を抑える薬を探したい」と話す。パーキンソン病は「アルファシヌクレイン」というタンパク質が、脳に異常に蓄積することが原因とされる。多くの患者で、腸の近くにある神経にも蓄積している。