立てるけど車いす、理由がある 三つの難病と闘うモデル


三つの難病と闘いながら岐阜県のご当地タレント・モデルとして活動する塚本明里さん(30)が、外見では分かりにくい障害や病気があることを知らせる「ヘルプマーク」の啓発活動に尽力している。「みんなで力を合わせて発信していきたい」と願う。「ヘルプマークがなくても困っている人がいたら助けたり声をかけたりするはず。ヘルプマークがあることで、配慮や援助がしやすくなるのではないでしょうか」。2月、岐阜市であったヘルプマークサポーター研修で塚本さんが語りかけた。ヘルプマークは、外見からは分からなくても配慮が必要な人が身につけることで、周囲の人に手助けを必要とすることや見えない障害への理解を求めるマーク。2012年に東京都が導入したのが始まりだ。岐阜県も17年から導入し、昨年末までに3万3900個を配った。ただ、県民全体に浸透しているとはいえない状況が続く中、県は今年度、ヘルプマークをつけている人を支援する「ヘルプマークサポーター」という制度を始めた。さらに、昨年12月、以前からSNSで自主的にヘルプマークの普及活動に取り組んでいた塚本さんに、県ヘルプマーク普及啓発大使を委嘱した。塚本さんは筋痛性脳脊髄(せきずい)炎、線維筋痛症、脳脊髄液減少症という三つの難病を抱えながら、岐阜ご当地タレント、モデル、ラジオパーソナリティーとして活躍。4月には、東京五輪の聖火ランナーを務める予定だ。頭を立てていられる時間は30分。麻酔注射で痛みを抑えているという。「できないことを数えず、できることを数えよう」がモットーだ。塚本さん自身、ヘルプマークを身につけることで、安心して外出できるようになったという。塚本さんは立つことができ、歩…

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