新型コロナの感染率、血液O型「9~18%低い」 米調査


【ニューヨーク=西邨紘子】米遺伝子検査大手の23アンドミーは9日、新型コロナウイルスへの感染と血液型の関係について調査結果を発表した。75万人の参加者のデータを血液型別に比べたところ、O型で感染率が他の血液型と比べ9~18%低かった。他の血液型では感染率に統計的な差は見られなかった。今後、より多くのデータを集めて調査を進めるとしている。調査参加者のうち、新型コロナ感染検査で陽性が確認された人の割合はB型とAB型が1.5%、A型が1.4%、O型が1.3%で、O型の感染率は他の血液型に比べ9~18%低かった。医療関係者など感染リスクが高いグループについて感染率を調べると、O型の感染率は他の血液型より13~26%低く、O型の感染しにくさがより際立つ結果となった。いずれの血液型とも、Rhプラス・マイナスでは感染率に差が見られなかった。また、年齢や性別、基礎疾患の有無などの調整後も、O型の感染率が低い傾向にかわりなかった。新型コロナウイルスは感染者の症状に大きな幅があり、なぜ一部の人が重症化したり死亡したりするのかについて、遺伝子や血液型との関連性を探る研究が各国で進められている。中国の調査ではA型が比較的高リスク、O型が低リスクという結果が出ていた。23アンドミーは5月、新型コロナ感染や入院歴を持つ1万人を対象に、遺伝型と症状の種類や重症化の関係を探る研究を始めた。ABO血液型は、赤血球の表面にある抗原のタイプによって分けられる。日本人はA型が最多で4割を占める。

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