日本通運、富山に医薬品向け物流拠点


日本通運は25日、富山市で建設を進めていた富山医薬品センターが完成したと発表した。3月末までの稼働を計画する。新型コロナウイルスの感染が拡大する中でも、堅調な医薬品の輸送ニーズを開拓する。富山県内では後発薬メーカーや製薬会社の医薬品を受託製造する会社が集積しており、安定した需要が期待できると判断した。建物は5階建てで延べ床面積は約1万1000平方㍍。セ氏2~8度、同15~25度での医薬品の保管に対応するほか、防虫設備も備えている。輸送には幅広い温度帯で医薬品を運べる専用トラックを使う。輸送から保管まで一貫して温度・品質管理を強化した。厚生労働省が2018年に輸送中の品質管理を定めた医薬品の適正な流通基準(GDP)のガイドラインを示して以降、医薬品メーカーの物流面に対する関心が高まっているという。日通では医薬品に加え、今後は医薬品製造に必要な原薬の保管にも対応させる方針。冷凍保管が必要な場合は「冷凍庫の設置も検討する」(日通)。付加価値の高い医薬品関連の輸送需要を掘り起こし、収益を底上げする。

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