東洋紡、新型コロナのPCR検査 一部を自動に


東洋紡は2日、自社のPCR検査装置で用いる新型コロナウイルスの検査試薬について、厚生労働省から製造販売を認められたと発表した。検査工程の一部を自動にし検査技師の作業負担を減らせる。7月下旬に発売する。検査には同社の遺伝子解析装置「GENECUBE」を使う。これまでマイコプラズマ肺炎やクラミジアなどの感染症の検査に使われており、全国の病院や検査機関が採用している。新たな検査試薬により新型コロナにも対応する。解析装置では、唾液など検体の中にあるウイルスの遺伝子の増幅を促す試薬を混ぜる工程を自動にできる。人による試薬の量のばらつきや複数の検体の遺伝子が混じるリスクを抑えられる。ウイルスが検出されたかどうかの判断も人手が不要となる。これまでにも汎用的なPCR機器を使って最短約1時間で新型コロナの感染有無が調べられる検査キットを開発し、月50万人分を生産している。新たな試薬による自動検査でも最短約1時間で感染の有無を調べられる。6月に新型コロナ用の試薬を開発し、厚労省に製造販売の承認を申請していた。試薬は福井の工場で製造する。生産量は非公表。GENECUBEも滋賀の工場で生産台数を倍増させる。

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