新型コロナ 長野で1人感染 県内37日ぶり確認


長野市保健所は19日、市内の30代女性の新型コロナウイルス感染を18日に確認したと発表した。県内での感染確認は5月12日以来37日ぶりで、77人目。政府は19日、都道府県境をまたぐ移動の自粛要請を全面的に解除しており、市保健所や専門家は改めて感染防止対策の徹底を呼び掛けている。
 女性は16日、のどの痛みなどの症状を感じ、17日に38度の熱やだるさから市保健所に相談。医療機関を受診して市内のPCR検査センターで検体を採取。18日に陽性と判明し、19日に感染症指定医療機関に入院した。女性は軽症。
 市保健所の調査に、女性は発症前2週間は県外に出ていないと説明。発症2日前からの濃厚接触者は同居者1人と同居以外の10人で、うち2人に風邪のような症状がある。10人は全員が同じ機会に濃厚接触したわけではないという。濃厚接触者のPCR検査は、国要領の改定で、症状の有無を問わず全員行う。感染経路は現時点で不明で、保健所は濃厚接触者の行動歴なども含めて調査している。
 県内では1カ月余ぶりの感染確認に、信州大病院(松本市)感染制御室副室長の金井信一郎助教は「リスクは身近にある」と指摘し、移動の自粛要請の全面解除で「県内にいても感染のリスクは高まるだろう」と予測。手洗いの徹底やマスクの着用、「3密」となる場所を避ける対応などを改めて呼び掛けている。
 県内で確認した感染者では、今回の女性の他、中等症の長野市内の80代男性が入院中。

(6月20日)

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