福井県コロナ入院ゼロ平均21日入院


一時は人口10万人当たりの新型コロナウイルス感染者数が全国ワーストレベルだった福井県内で6月15日、入院患者がゼロになった。感染者122人の平均入院日数(死亡含む)は21・0日、このうち重体・重症者21人(死亡含む)は29・4日だった。専門家は、入院ゼロは一つの節目としながらも感染流行の第2波への警戒を呼び掛けている。⇒ふくいの新型コロナ特集入院の最長日数は67日、最短は6日で退院するまで無症状だった。感染者の平均年齢は53・9歳だった。軽症者(無症状含む)101人の平均入院日数は19・3日。死者を除く重体・重症者13人の平均は39・5日で、1カ月を超えた。感染者122人のうち、最も多い年代は50代の36人、60代と70代が18人ずつ、40代が17人だった。基礎疾患があったのは59人で、全体の48・4%を占めた。感染者の退院基準に関して、厚生労働省は5月29日に都道府県に変更を通知。これまでは症状回復後、24時間あけた2回のPCR検査の結果が陰性であれば退院できた。通知では、症状が回復し、発症後14日間経過すれば、PCR検査をしなくても退院できる。国内外の研究で、発症日から7~10日程度経過した場合に、培養可能なウイルスが検出されず、感染性が低いと考えられることが理由。福井県内では48日連続で感染者なしが続いているが、県外では第2波の兆しもみられる。23日間感染がゼロだった福岡県北九州市は、10日間で113人の感染者が確認された。福井大学医学部附属病院感染制御部の岩崎博道教授(感染症学)は「入院患者ゼロは一つの節目ではあるが、人の移動が始まれば、ウイルスは拡散される。警戒を怠ってはいけない。第2波を最小限に抑えるために、何か症状があるときは、会社も学校も気兼ねなく休めるという社会的風土をつくりあげておく必要がある」と話している。

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