感染疑い患者を業者が移送 旭川市保健所 道内初の契約


【旭川】旭川市保健所は、新型コロナウイルスの感染が疑われる人が、感染症指定医療機関に向かう際の交通手段を確保するため、道内保健所では初めて、患者専門の移送業者と契約した。公共交通機関しか移動手段のない人はこれまで保健所が公用車で移送しており、患者の急増に備える。かかりつけ医が感染を疑い、指定医療機関での受診を必要とした場合に、医師が保健所に申し込むことで利用できる。3月27日に契約し、同日から受け付けを始めた。市は感染者移送による風評被害が生じる恐れがあるため、業者名を明らかにしていない。車両はワゴン車で、数台を用意。運転手はマスクや防護服を着用して感染予防を徹底する。運賃は自己負担で、一般のタクシーより4割程度高いという。同市内では2、3月に感染が疑われる人が延べ188人に上り、このうち数人を市保健所が移送した。市保健所は「患者が増加した場合、職員が運ぶには限界があり、早めに対策を強化した」としている。(若林彩)

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