県、保健師ら2.5倍必要 OB応援や市町連携へ


新型コロナウイルスの感染第2波を見据え、県は17日、県議会環境保健福祉委員会で、国の患者推計モデルに基づく最大需要想定に備えた保健所と医療機関の体制整備の見通しを示した。県の6保健所では感染者の入院調整や相談対応に当たる保健師らが緊急事態宣言中の約2・5倍必要で、OBによる応援の拡充や市町との連携態勢の構築などに取り組むとした。県内の第2波の患者推計では、1人目の感染者発生後、29日目に1日最大25人の新規感染者が確認され、入院患者数は38日目にピークの222人となる。県は最大25人の新規感染者が出た場合、1日当たりの最大検査実施件数は350件、最大相談件数は1032件になると想定。緊急事態宣言中は1日最大の新規感染者が19人、検査109件、相談158件だったが「相当な負荷がかかっていた」(保健福祉部)ことから、大幅な人員不足が見込まれる。保健所は感染疑い患者の受診調整や検体搬送、感染者や濃厚接触者への聞き取り調査など全般を担う。県は「職員の急増は難しい」とし、保健師らをサポートする事務系職員の応援拡充や保健所間の機動的連携を図るほか、市町や大学の保健師にも協力を求める協議を進める構えだ。患者の受け入れ態勢を調整してきた病床確保計画については推計に基づく医療機関との再調整の結果、入院患者がピークの222人となる感染対策期に14医療機関で229床確保できたと説明した。うち重症者用は33床。感染縮小期は145床のうち5床、警戒期は190床のうち10床を重症者用に確保しているとした。

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