福岡で57医療機関被災 電子カルテなど使えず


 福岡県医師会は15日、九州各地を襲った一連の豪雨で、同県内では57医療機関で浸水などの被害が発生したと発表した。電子カルテや、内視鏡などの医療機器が被災。外来診療ができない状態の医療機関もあるという。

 県医師会が各市郡の医師会に照会し、14日時点の被害状況をまとめた。内訳は、床上浸水21▽床下浸水13▽雨漏りなどその他の被害23。

 自治体別で被害が最多だったのは大牟田市で、29の医療機関が被災。久留米市13▽筑後市4▽八女市3▽大川市、広川町、篠栗町各2▽柳川市、北九州市各1-だった。大牟田市では4医療機関で外来診療ができなくなっているほか、5医療機関も診察時間の短縮を強いられているという。

 救急災害を担当する県医師会の横倉義典理事は「高価な医療機器が破損したケースもあり、被害総額は分からない。診療できない医療機関のある地域は近隣でカバーしている」と述べた。 (山下真)

関連記事

ページ上部へ戻る