静岡県の川勝平太知事は14日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの感染第2波の備えとして、医療機関の入院病床と宿泊療養施設の客室計900人分を確保する方針を発表した。このうち重症・中等症の感染者に対応する入院病床450床は県内3カ所の病院を月内にも重点医療機関に指定し、目標数を確保する。
県疾病対策課によると、現時点で確保済みの入院病床は第2種感染症指定医療機関10施設と一般病院約20施設の計200床。残り250床については東部、中部、西部で1カ所ずつ重点医療機関を指定し割り振る。
450床のうち150床は、感染者の受け入れに常時備える「即応病床」とし、300床は一定の準備期間を経て患者の受け入れが可能になる「準備病床」に位置付ける。
軽症・無症状の感染者を収容する宿泊療養施設の客室も450人分確保する。現在は静岡市葵区のホテル「東横イン静岡駅北口」の155室があり、不足分は県内の複数のホテルや旅館と、感染者の即時受け入れ協定を結ぶことで確保する考え。
県内で懸念される感染第2波は政府の推計ツールによる試算で、ピーク時の感染者が862人に上ることが分かっている。