感染症対策室、兵庫県が新設 コロナ「第2波」備え組織強化


兵庫県は26日、新型コロナウイルス感染症が再び拡大する「第2波」に備え、対策を一元的に担う「感染症等対策室」を新設すると発表した。健康福祉部健康局疾病対策課が担っていた業務を移管し、健康局と同格の組織に格上げする。井戸敏三知事は会見で「(感染拡大期は人員体制に)相当無理な状況があった。対策室の設置により、機動的で総合的な対応力を強化したい」と述べた。設置は7月1日付。疾病対策課は現在、コロナなどの感染症対策とがん・難病対策を担当している。今回の組織改正で、感染症部門を「感染症対策課」として独立させ、疾病対策課はがん・難病対策に特化。両課の上に置かれる同室の人員は、専任者を3人増やした23人体制とし、室長にはコロナ対策の陣頭指揮を執る山下輝夫・健康福祉部参事が就く。入院病床や医療物資の確保などで応援の人員となっている、医務課や薬務課など6課の関係職員ら99人については、指揮系統を一本化するために対策室の兼務職員とする。その結果、対策室は専任、兼務を合わせ122人体制となる。井戸知事は、組織改正がこの時期になったことについて、「(感染者が急増した時期は)戦争のような状態で組織をいじるべきでなく、感染が小康期の今こそ命を守る体制を強化した」と強調。さらに、入居型の高齢者福祉施設などで感染が拡大した場合に備え、「介護が破綻しないような仕組みづくりも検討する」との考えを示した。(藤井伸哉)

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