見守り、新しい形で 高齢者や障害者の孤立防止にサイト作成


新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、高齢者や障害者らを孤立させない新たな暮らし方を提案しようと、兵庫県内外の福祉・ボランティア団体の関係者らが専用サイトを設けた。「『つながりを切らない』情報・交流ネットワーク」と題して、感染を防ぎながら行動するための実践例を紹介している。(佐藤健介)同ネットの設立は今年4月下旬。外出自粛となり、交流サロンや自助グループの会合、見守り活動などが中止され、生活支援が行き届かないことが懸念された。何とかしなければ-と、兵庫県淡路市や宝塚市の社会福祉協議会職員らが、NPO法人や社会福祉法人の有志に呼び掛け、実現した。サイトでは、対面を避けながら心身の健康を支える取り組みを展開。布マスクの材料を自宅に配送▽ビデオ会議アプリで第九を合唱▽認知症を防ぐ脳トレ教材を販売して収益を福祉事業に充当▽配食の調理をスーパーや飲食店に依頼-など。また、ラジオ体操や漬物作り教室をオンラインで楽しむ高齢者を描いた連載漫画を掲載し、コロナ社会を明るく過ごすヒントも示している。さらに発想を広げるため、実践例の投稿を募るほか、今後はオンライン会議でも情報を収集する。同ネット共同代表で、淡路市社会福祉協議会事務局長の凪(なぎ)保憲(やすのり)さん(50)は「地域ぐるみで培ったネットワークをなくすわけにはいかない」と強調。同会は、野菜のプランターや、郵便受けに入れるメッセージカードを個人宅に届けるアイデアなどを提案している。同ネット事務局を務めるNPO法人「全国コミュニティライフサポートセンター」(本部・仙台市)のホームページからアクセスできる。

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