診療従事の院生らに給与を 文科省、「無給医」懸念


新型コロナウイルスの感染拡大で診療に当たる大学院生らが増えているとして、文部科学省が全国の大学病院に対し、給与を支払わない事態が起きないよう求める事務連絡を出したことが23日、分かった。勤務医らの労働組合などから、労働として診療しながら雇用契約がない「無給医」扱いになっていないか懸念する声が出ていることを踏まえた。事務連絡は22日付。院生などが診療に当たっている場合、雇用契約や労務管理を適切に行うこととした。労災保険の対象になるため、保険料の支払いの徹底も求めた。文科省は、2018年9月時点で全国の59大学病院に2819人の無給医がいたとの調査結果を今年2月に発表している。各病院は改善に取り組むとしていたが、感染が拡大する中、雇用契約を結ばないまま院生らを診療現場に出している懸念が高まり、注意喚起が必要だと判断した。〔共同〕

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